| HOME>トークセッション>MARIOT EVENT 2004 Spring P.1/2/3/4/5/6/7 |
| 「気配感」 「気遣い気配りの光」 「言葉で語れない雰囲気」 |
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辻
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音響はどういう音楽を流すかというテーマにいきがちですけれども、もちろん音楽を流すのが主なんですが、基本的に「気配感」というのは音だけの問題ではなく、最終的にトータルに感ずる、体で感じるものであると思うのです。 もちろん音は聴覚なんですけれども、例えば飲食店であれば、匂いや味覚や五感のあらゆる要素が、どれかが飛び出ることもなく体の中に入ってきたときに、「すごい気配感があった」と。その最終仕上げの要素として私は「音」を位置づけています。つまり、音楽だけが主張して良い音を鳴らすというわけではなく、レストランであれば、厨房の音や会話の声に「音」が溶け合わないといけない。ただガンガン音が鳴っているだけでは、自己主張になってしまいます。そういう空間の暗騒音というか、いい意味で心地よくするために音を添える・音楽を鳴らす・空間に溶け込むということです。
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川床
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今の「気配感」に近いキーワードを安原さんのほうで「気遣いと気配りの光」と書かれていました。今の音との関連でいうとどうでしょうか。 |
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安原
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飲食店で機能的な光だけ考えると、テーブルだけ光をとればお店として成り立つんですが、それでは居心地が悪い空間になってしまうことが多々あります。僕はよく「光を捨てる」って言うんですが、薄く光を床に敷いてあげたり、ソファの背中に薄く光をかける、それはもうあたっているとか光っているというレベルではないんですが、なんか視覚のすみっこで何気なく暗くない。 そうすることで、空間自身に柔らかさが出たり落ち着きを感じてもらえたらという思いで、「気遣い・気配りの光」と僕は言っています。 |
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川床
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鄭さんは「クラスカ」の説明のときに、「言語で語れない雰囲気を重視したい」とお書きになっていました。その辺はいかがでしょうか? | ||
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鄭
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仰るように、最終的に「気配」ですとか、先程の「捨てる照明」も見事だなと思って聞いていたんですが、「クラスカ」の場合は、コンセプト作りから解決策が見つかっていきました。 職人さんの魂が入ったものはオーラが出てるんですよね。それは図面には書けないですし、形式上、原寸図を書くんでしょうが結果的には職人さんが作ってきて、その場で赤ペンいれてまた持ち帰って、結局数値化できない曲線だったりミリ単位の微妙な感じですよね。その説明の仕方も、今まででしたらスケッチと1/1の図面と1/5の模型みたいなことだったんですけど、そういうことよりは、いろんな例えを駆使しながら、こんな感じっていうのを彫りこんでもらうと、非常にオーラが出てきますね。 結局、建築とか空間って一言でいうと、プレゼンテーションが非常に難しいと思っているんです。3次元のものをコンピュータグラフィックスなりコンセプチュアルグラフィックスで描くにしても、結局視点が違ったりするわけで、模型をいくら緻密に作っても鳥瞰的に見ていたとか、目線で見ていなかったとか、いくらすごーい細かい図面書いても、3次元のものを2次元でコミュニケーションするって非常に複雑な手続きだなっていつも思っています。最終的にクライアントには模型もCGもパワーポイントも図面も見せたりするんですが、「多分できるものは違うと思います」といつも言っています。 でも結果的には良い形で違うものになると思いますよと、長いプレゼンの終わりの決め台詞みたいなことを言って、最終的にはやっぱりできているものは違うねとなる。 空間というのは「雰囲気」だったり「気配」みたいなものからくるオーラで成りたっていると思っています。 |
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