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| 神谷 | 名古屋の方から来ました、神谷デザインの神谷と申します。宜しくお願い致します。 |
| 有馬 | はい、有馬です。福岡在住です。宜しくお願い致します。 |
| 松下 | みなさんこんばんわ。照明デザイナーをやっております、松下です。 神谷さん初めまして、有馬さんお久しぶりです。 |
| 神谷 | それでは早速始めたいと思います。 先程楽屋で順番をどうしようということで、やっぱりあいうえお順にしましょうということで、まず有馬さんからお願いします。 |
| 有馬 | では唐突ですが始めます。 私、建築家というか建築の設計をやっている人間なので、ちょっと専門的な話が多いと思うんですけど、先程、今日来られている方のリストを見せていただいたら、かなり専門的な方々なので恐れずに話をしたいと思います。 |

| 【太宰府】 |
| かなり以前のものからざっとお見せ致しますと、私は福岡にいながら設計をしているのですが、実際は福岡でやっているプロジェクトは以外と少なくて、例えば京都とか東京とかそういう所まで発生しています。 ひとつは、大宰府という所に建てた、今からどれ位でしょうね...まだ10年は経っていないと思うのですが、7年位前につくった建物です。 住宅金融公庫という公庫融資を使って、非常にローコストでつくっている訳なんですが、お金がないので斜面を利用して、斜面の土圧までも建物で止めてしまおうということでつくっている訳ですね。 照明デザイナーを前にして恐縮なのですが、あまり照明に気を使っていなくて、非常に施設的な照明を相変わらず繰り返しているのですが... まぁ夜はこんな感じです。 |
| 【MA】 |
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MAというプロジェクトです。これは福岡というよりも糸島の方にあるのですけれども、まぁ個人ギャラリーですね。 先程の大宰府の方もそうですけど、かなりの海外の雑誌に紹介いただいてまして、今月号のフランスの雑誌もこの作品がかなりのページ数で出ているのですけれども。まぁ、私にとってはちょっと前の作品なのですが、これも非常にお金がなくて、毎回お金がないのですが、浄化槽込みで一千五百万ほどでつくらなくてはならなかったというプロジェクトでした。それで、自分自らもペンキを塗ったり金物を付けたりということをやったんですけど、実際こういう風な構成をつくった理由というのは、この斜面自身が岩がすごく多いんですね。岩盤ではなく岩が石ころというか単に巨大な岩が沢山あって、その岩を取り除いてしまわないと土砂崩れが起きると。お金もないので土木的なとこはちょっと出来ない、だったら岩を残しながら柱をあちこちに分散させてやろうといったプロジェクトです。 室内ですが、まぁお金がないことばかり言ってはいけないのですけれども、天井はみかんの缶詰のブリキを製缶工場まで買いにいきまして、それが1枚大体300円位だったと思うんですけどそれを貼り付けている訳ですね。 下は普通の現場の足場板の杉板を買ってきて貼り付けています。 実際この様な透明なポリカの波板を使っているのですけれども、非常に風景をこういう形では滲ませながらですけれど、ギャラリーとしては直接ダイレクトに風景を取り込むのではなくて、むしろ関係性をまぁちょっと切りながら、だけど中に展示してある作品には集中するということを考えたプロジェクトです。 糸島半島の国定公園のエッジに、まぁこの敷地は糸島の国定公園に入っていないんですけれども、ギリギリのエッジに位置しております。 まぁ風景を取り込もうと、これでいくつか賞をいただきまして、特に嬉しかったのはイギリスで「アーキテクト・レビュー」という雑誌があるんですけど、それでエアロプラスD賞というのを頂いたんですけども、非常に僕にとって有り難かったプロジェクトです。 |
| 【uns】 |
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「uns」はちょうど駒場東大前という渋谷から井の頭線で5分位の所にある、どちらかというと非常に狭い17坪位の敷地を利用して、周りがすごく密集した中で何ができるのかということを、かなりチャレンジしながらつくったプロジェクトです。 その中なんですけれども、マンションとかがかなり密集しているエリアの中なので、まぁ上の方からの光しかほとんど入れることができないのですね。でその中で、17坪の中で何ができるのか、完全極小空間でどういう物をつくるのかといったことでやったプロジェクトです。 上の方から側面もそうなんですけど、できる限り光を中に入れて、17坪でかつ周りが前面道路が4m位しかありませんので、あまり大したことはできない。どれ位最大限にプログラムというか複雑なことができるのかをやっています。 まぁ、不思議な事が起きまして、普通のホテルなんかに泊まりたくない海外の人が何故か泊まりに来るんですね。「その地域をこういう建物の中でちょっと寝泊りしながら見たいんだよ」なんていう話が今でもあるんですが、私も東京に行った時は、実は泊まりに行くんですけど。まぁそういうことなんです。 |
| 【楓居】 |
| これはですね、山口県で私がかなり長期的に取り組んでいるプロジェクトの最初の段階なんですが、川棚グランドホテルというホテルがあります。その中の中庭につくった茶室ですね。 このホテルにはもう10年以上行き続けていまして、経営者含めすごく深い交流をしているのですが、逆に言えば商業の中でどういう茶室があるのかな、ということを自分なりに解決していったプロジェクトですね。 普通の茶室って言ったらすごく伝統的なものなんだけど、むしろそうではなくてホテルの中にある茶室っていうのはもう少し様々な機能があって、まぁ例えば極端に言えば、結婚式も挙げるんですね、この中で。でまぁ、このステージの上で結婚式を挙げたりする訳なんですが、ある意味では伝統的な方々からは逆にお叱りを受けるかもしれないのですけれども、まぁ自分で悪読みして綺麗さびという遠州の概念がありますけど、遠州のお家元などにお話をした時もあるんですが、まぁ綺麗さびみたいな非常に公に公開していくような、そういう空間をこういうむしろ商業的なホテル・旅館には必要じゃないのかなと思ってつくったプロジェクトです。周りは楓の森になっておりまして、楓も自分で選んで植えている訳ですね。 |
| これは冗句みたいな話なんですけれども、例えば「にじり口」だったら口の形をしていると。これはまさに馬鹿にするなという方がいるかもしれないけど、非常に小さい空間の中からそれぞれあの白い部分が「貴人口」なんですね。 そしてこの黒い部分が「にじり口」なんですけども、それぞれの大きさに人の高さ、屈んで入る高さ、それで立って入る高さっていうのをそれぞれ寸法取をして、そして茶事に向かう時のスケールを落したり、もしくは合せたり、中に入った時の関係性を制御したり、そういう事を自分なりに意識的にやろうと思ってやったプロジェクトです。 3畳の本勝手なのですが、これが実際には本勝手の茶室をつくれているのですが、ほとんど工業製品でつくっていると。僕の友人のある人がこれについては、逆説的な茶室だとある新聞で書いたんですけど、まぁ自分でもそう思うんですね。単なる普通の茶室をつくるんではなくて、商業であればもう少しヴィットとか逆説的な物を中に入れながら、逆に言えば作家的なものとして茶室が実現できないかなと思ったプロジェクトです。 |