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Mariotトークセッション


武石:皆様こんにちは。今日はLACHIC(ラシック)のお話をさせていただきます。

実はオープンしてから凄く久しぶりに皆さんと会いました。
少し時間が経ったところで、あの時はこうだったなとか、いろいろな話をしてみたいと思います。
今、壇上の左側にいらっしゃるのが日建設計の若林さんです。建築を全部担当された方です。
隣にいらっしゃるのが乃村工藝社の鈴木恵千代さんです。
鈴木さんは、インテリアデザイン全部と言いますか、スペースデザインを全部され、商業施設に対するコンサルということで入っておられました。
私は、照明のチームで照明デザインをやっておりました武石と申します。
よろしくお願いします。

まず、最近どんな仕事をされているのか、LACHICより後にやっている仕事をちょっとだけ教えていただきたいと思っております。若林さん、お願いします。

若林:これは名古屋の駅前です。
モード学園という学校のプロジェクトがありまして、もうすぐ着工というところにこぎつけています。
(※2005年10月時点)
ちょうどトヨタのミッドランドスクエアというかなり高い超高層が建っていますけれども、それの1ブロック南隣の方に行った所です。
これは構造のスケッチ、いわゆるフレーム図です。
こういうねじれているような建物を今やっています。

武石:僕は自分の仕事が照明ですので、どうしても表層になるのですけど、これって単純に凄いなと思うのですが、何階建てですか?

若林:36階です。

武石:このスライドは表層をまとったところですね。

若林:ええ、そうですね。
うしろにちょっと薄く直方体の建物がありますけれども、あれがミッドランドスクエアです。左手が名鉄側になります。
その真ん中に一つのチューブがあるのですけれども、そのチューブを軸にして3つの高さの違うウイングが、ねじれながらまとっているというものです。
地下1、2階には商業、1階の一部にも商業が入りますけれども、あとはモード学園のファッションですとか、HALというコンピュータ関連の学校とか、そういうものが入る計画になっています。

武石:日本でもこういう建築が見られるようになると、凄く楽しみですね。

若林:そうですね。
これはちょうどコンペで、われわれを選定していただいたものです。
モード学園ということもあって、普通の真四角の建物では当然駄目ということで、ひねった結果、こういうひねった建物ができました。
(笑)
一目で気に入っていただきまして、学長曰く、「これが建つまでは死んでも死に切れない」と。それくらい思い込まれて、プロジェクトが始まりました。

武石:これは何年にできる予定ですか。

若林:これは2008年の春ですね。
東京、大阪も含め、こういうシルエットの建物はないと思っています。
かなりインパクトのある建物になるのではないかなと思います。


武石:これは楽しみですねえ。

若林:どうやって作ろうかといま悩んでいるところなのです。

武石:今度は鈴木さんのスライドにいってみたいと思います。これはどこにできたものですか?

鈴木:これは大手町ビルディングという、三菱地所さんが入っているビルの1階に作ったカフェです。
サスティナブル・サロンという都市のサスティナブル化を目指し環境をテーマにした、大手町・丸の内・有楽町界隈のコミュニティーが集まりながらいろいろと協議をしているといったカフェですね。


武石:LACHICでもそうでしたし、名古屋のJRタワーもそうだったけれども、鈴木さんって凄くグリーンを入れられるじゃないですか?
これはいつ頃からやっているのですか?


鈴木:名古屋のJRタワーからですね。ちょっと苦労しましたけど...

武石:ですよね。その時、僕もちょっとだけ近くでお仕事をさせていただいていたのですが、やはりここまで植栽を中に入れ込むというと、いろいろな苦労があると思います。だいたいこれでクリアされていますか。

鈴木:もちろんこの中で芽も吹き出しますし、植物はどんどん変化していきますね。話しだすと1時間とか2時間とか掛かってしまうぐらい、うんちくが全てですね。

武石:ええ、そこを何とか5分ぐらいで....(笑)

鈴木:例えば廃棄物を処理するという水槽のようなビルトイン型のバイオマス・プラントが入っています。
これは1日4tぐらいの残飯の処理ができます。
全部メタンガス化して、あと液肥を作る。
まだ稼働はしていませんが、例えば、丸ビルの1日分の残飯が全部処理できる代物なのです。

それから、この真ん中に見えるゾーンというのは、全て意味があります。
例えば真っ白な柱。打ちっぱなしのまま塗装しただけですけれども、これも光触媒を全部施してあって、匂いとかホルムアルデヒドとか、要するに空気中のものを全部分解します。

武石:塗料にですか?

鈴木:色が付いていないので、白の塗料の上にまたかける塗料なのです。
その他、いすとかテーブルも意味があり、全部リサイクルの素材とかリサイクルが可能なものでできています。
一番手前のバーカウンターは、新丸ビルを壊した時にできたホールで使っていた石を、全部つぎはぎして作ってあるとか、そんなものが山のように入っています。

武石:なるほど。やっぱりちょっと見るだけだと分からないですけど、興味深いですね。

若林:遠藤照明さんにご案内していただいてこの間見てきましたよ。
どうしてもエコロジーと鈴木さんのイメージが合わなくて...
(笑)

武石:ほかのスケッチでもいろいろ出てくると思いますけど、確かに鈴木さんのデザインをイメージする時に、最初に出てくる言葉はエコロジーじゃないかもしれませんね。

鈴木:一度、環境のことをやると、他のはちょっと気持ち悪くてできないですね。

武石:このスライドも室内の写真ですよね?

鈴木:室内です。
これも植物に与えるためのナノバブル水という処理された水を通路の右と左に分けて、実験しているのです。
要するに光を抑えて、それでも生育できるような環境なら室内で緑化可能ではないかと。


武石:なるほど。日光がなくても植物はちゃんと育つということですね。

鈴木:そうです。

武石:どうもありがとうございました。

私は、ソウルのパークハイアットの写真を持ってきました。
これは全館を、スーパーポテトの杉本貴志さんがやられ、私は照明をやったのですが、色を全面に入れるということを今回トライしてみました。
これは映像の色なので少し濃い目に見えますけれども、もうちょっと本来は上品なパープルです。

僕は紫というのは、青というクールな感じと、赤という情熱の感じのちょうど中間色なので、非常に都会的な色だと思うのです。
そういう青と赤の間の色と、それからパープルと電球色の間の色というのを考えてやってみました。
これはエントランスを入って、エレベータに乗った所です。
エレベータに乗ると、さっきの光天井の小さいものがありまして、これがやはり少しパープルに染まっています。
まずチェックインするために24階に昇りますが、そこに行くあいだに、そのパープルの色が段々と電球色に変わっていきます。
パークハイアット新宿で一番面白かったのは、上に行くとどんどん明るくなっていくこと。逆じゃないかと思うけど、光をどんどんコントロールしていく。
たぶん日本で初めてだったのではないかと思います。それに対して、今度は光の強さではなく、トーンがパープルから普通の電球色に変わっていくというのをやってみました。

これは24階のロビーです。
落ち着いた電球色の灯りであることと、実際人が座った時に、「自分の影になる部分」、本来であると真っ黒になってしまう部分に少し色が入るようなことをやってみました。

杉本さんは、あえてロビー階にプールを持ってこられ、奥にある白いのは、光ファイバーを使った棒なのですが、その下がプールになっていて、ロビーとプールがそれぞれ渡り合ってある。そういうのを、やりたかったそうです。
光の棒はもちろんプールの基本照明ですけれども、この建物の外から見ると、ちょうど最上層の階に雨が降っているみたいな感じで見えてくる。そういうデザインにしました。

これはレストランです。
色を使っていくと、ご飯とか人の顔に色が掛かってしまうとまずいので、機能として色は全部影のほうに入るようになっています。
自分の後ろからそういう色が来て、自分の目の前には当然ながら機能的な、機能的なというのは変ですけど、気持ちが悪くない居心地のいい光になるようにと考えたものです。

これは今日、ご登壇いただく三越の尾川さんの映像です。
急遽ご登壇いただいて少しお話をお願いします。株式会社三越の尾川正昭さんです。
(拍手)