| HOME>トークセッション>MARIOT EVENT 2006.10.30 P.1/2/3/4 |
これは五つの段階に分かれます。まず一つは、戦後すぐの時代です。その当時、どういう光環境であったのかといいますと、我々は物を見るために光が必要でした。 そしてその後、徐々に産業が発展していき、より多くの光が生み出されるようになりました。 そのときには照明産業というのは、主に光源を提供する、すなわち蛍光灯・白熱灯をつくって、照明をどのようにパック化していくのかということが50年代でした。 そして、1970年が大きなターニングポイントでありました。 より多くの電力が生み出され、そして経済の発展がありました。 そうなりますと、光のパッケージは単に技術面のみならず、外観の必要性が認識されるようになり、いろんな手段を伴ってデザインが行われるようになってきました。 さらに産業が発展をしていきます。 すぐれた車をつくり、すぐれた二輪車を輸出する、そういった時代になり、光源・光・照明機器をさらにパッケージ化することが進んできました。 技術がさらに進んでいきますと、我々の生活もよりさらによくなってきました。 照明デザインの第一世代のプロが日本でも確立されてきました。 これはまだあまり遠い過去の話ではない、15年20年ぐらい前と言っていいでしょうか。 同時に、照明の会社が器具を生産し、販売をする。そして、非常に技術的な需要がふえ、プロのコンサルテーションが必要とされてきました。 では、この次、光環境のニーズのピークはどこにあるのでしょうか。 やはり、高品質な光環境をよりよい光源で提供する、よりよい照明器具、よりよい照明デザインで提供することが求められてくると思います。 それが恐らくデザインの照明の最高峰でしょう。 そして、我々すべてがやらなくてはならないことで、こういったニーズにこたえるために、我々がいいと思うものを創造していく必要があります。 ![]() すべてのデザイン全体が、こういった年月の間に変わってきました。 では、それはどういったところから変わってきたのか、またこれからどういうところへ行こうとしているのか。 人工環境のデザイントレンドは、より高品質の環境を達成するという方向にあります。 これはどういう意味でしょうか。 実際に、五つの項目についてもう少し細かくお話をしていきたいと思います。 まず第一に、デザインが以前よりもその重要性を増しているということです。 これは、個人の自由と富を表現しています。 個人の自由、すなわち、だれもが自分の車を持ちたい、早く走れる車が欲しい。 そしてまた、例えば隣の家の色が変わった、そうすると自分も色を変えたい。 なぜかわかりませんが、そういった要求が生まれてきます。 デザインの分野においては、うまく定義はできないけれども、よりよいもの、より能力の高いものをつくることを我々は目指していくわけです。 そして、人をより豊かにするものへの欲求、これがマーケットプレイスをつくり、また変化をさせていきます。 ![]() 右側にある写真ですが、非常にシンボリックなジェスチャーであると思います。 すなわち、我々は、政治的な目的を満たそうというようなことは今や存在しない。目に見えるもの、我々が見えるもの、さわれるもの、使えるもの、それをむしろ求めているわけです。 光環境に対するものもそうです。 我々は、このようなインスタントなコンソールを使って、物をプッシュしたりポイントしたり変化させたり、そういったことを自分の指とのインターフェースでもってコントロールしていきたいわけです。 あるいはまた、非常に大きなエビデンスとして、国際的なブランド化がますます発展をしているということが見られます。ルイ・ヴィトンもそうです。 照明の中でのルイ・ヴィトンはどこでしょうか。 遠藤照明でしょうか、エルコ(ERCO)でしょうか、ベガ(BEGA)でしょうか、あるいは別のところでしょうか。 恐らく一つにはとどまらない、たくさんのプレーヤーがいるでしょう。 そして、それぞれが自分たちのクライアントを満足させようとやっているわけですが、いずれにしても、高品質であることが必要です。 また、デザインされた製品というのは、その仕上げの完成度が高くなくてはなりません。 これは次世代のトレンドでもあります。 人々はもはやセールされているようなものは欲しくはないわけです。 より高品質な仕上げのものが求められています。 結論として、次のトレンドというのは、ライフスタイルをよりよくするような製品を提供することが必要であるということです。 ライフスタイルとは我々にとって何か。やはり、光環境をよりよくしていくということになります。 ライフスタイルをよくするということ、光環境の中でよくするということは、多機能で快適な生活環境を達成できるということです。 それは、経済性、省エネ、それから簡便性(なるべく労力の要らないもの)、これらをベースに達成が可能だと思います。 今申し上げた要素は、二つの違ったグループに分けてまとめることができると思います。 一つのグループは、経済性、省エネ、電気を節約すること、ランプの改善による省エネ、そして簡単に使えるようにするということです。 お金を節約するということは、製品のプロセスを改善すること、価格を下げるような製造方法によって可能になります。 そして片手で照明の電球を差しかえられるような、そういったことが簡便性になると思います。 機能性とは、例えばバケーションで、私はあまりバケーションをとらないですが、ある人は、ビーチに行きたいと思うでしょうし、そういったビーチで日が暮れるのを眺めたいという人もいるでしょう。 街へ行きたい、ネオンのライトを見たいと思う人もいるでしょう。それは人によっていろいろです。 そのライフスタイルによって違うと思います。 そのために機能性が必要となります。生活環境のニーズを理解する必要があります。 将来の環境のニーズということですが、光環境は、サスティナブルな(持続可能な)もの、エネルギーの節約、そしてそのエネルギー節約は、すべての光が考えなければならないことです。 グリーンライト、光による光害ですね。 あなたとあなたの近隣の人たちに光害をまき散らさないということ。それから、今まではなかったことですが、空や周りの大気に対しての関心事項ということが我々に今課せられた大きな問題だと思います。今非常に直近の問題になってきていると思います。 今、世界は急激に変化しています。世界は小さくなっています。 インターネットの中にいろいろなものを見ることができます。 技術、データベース、IS、フォーマット、表計算であるとか、いろいろなことができると思います。 例えば、我々が前の晩に計算をセットしておけば次の朝にその結果が出るようになっていっています。地球はグローバル化が進んでいます。それが我々にとってはどういう意味を持つのでしょうか。何を共有できるでしょうか。 光環境の中のグローバル化というのは技術に限られると思います。 光源の開発の技術とか、光の器具のコンセプトとか、そういった技術面に限られると思います。 それ以外のグループは、ローカル化のグループに属する要素だと思います。 ローカル化の要素というのは、視覚的な位置であるとか、その文化に直接に関係しているものです。 光環境の創造のテクニック、技術と国際化ということにつきましても、三つの要素があると思います。 1点目は光を生み出す技術、そして光を届ける技術、そしてコントロールする技術です。 光のデザイン・光の配置はその次の4番目です。 光源の開発ですが、それらは、放電していく、いったん入った光をディスチャージしていくわけですが、それは電気によるものです。 LEDによるものもあるでしょう。そして、いろいろな燃焼の原理もあります。 しかし燃焼原理そのものも変わってきています。 では、キャンドル、ろうそくはもう使わないでしょうか。 いや、そうではないと思います。 今でも私は、妻と一緒に過ごすときは食卓のテーブルはLEDではなくキャンドルをつけたいと思う人間です。 光源の選択にはいろいろな要素があります。 効率のよいランプを選ぶということ。色の表現と色のライフ。 あるランプは最初は非常にいい色なんだけれども、時間がたてば色が変わるというものもあると思います。 そうしたランプのライフと色の関係。そして、ランプのサイズです。 今は小さくなる傾向にあり、光学システムを開発するのが非常に容易になってきています。 安定器といいますか、ギアのサイズも小さくなってきています。 そしてまた、光をつけるときの点灯温度です。 これはあまり熱過ぎてはいけません。 そして、調光システム。 調光して色を変えたり、いろんな理由で調光したりします。それからまた、緊急に使うための再点灯の問題、リストレイクの問題もあると思います。 ですから、それぞれのライトが何ルーメン出るかというだけではなくて、いろんな項目があり、それぞれに考えなくてはならないことがたくさんあります。 そしてさらに、光学的にいいものをつくることは必要です。 例えばダウンライトを改善しました。 ダウンライトを改善するに当たっては68%から72%効率を上げたとか、そういうふうに語られると思います。 それが果たして有用なのか、そこで考えねばならないと思います。 果たしてその効率のパーセントを上げていることの目的は何なのか、それはリーズナブルなことなのか。こういった技術について見ていくことは非常に重要です。 では、製品の製造メーカーは、どういったものをつくっていかねばならないのか。 何か一つの問題を解決するため、一定のニーズに使われるためにつくるのか、それとも器具はただ単に光を届けるだけのためにあるのか。 たくさんの要求が出てきています。 エンドユーザーからは、例えばオフィスの中の状況を自分たちでコントロールしたいというニーズが出てきました。 配線などに頼らないで、それぞれの器具で光のコントロールをしていきたい、こういうふうに指を打つぐらいの感じで器具によりコントロールしたいというような要求がふえてきました。 効果としては、もちろん節約ということもありますが、いろいろな機能要求を満たすためのデザインを高めるという目的もあります。 例えばビルに入ったときにぱっとつく等、たくさんの制御システムがあります。 では、何がその目的でしょうか。 LEDが悪いだろうか。 LEDが間違っているんじゃなくて、我々がLEDの使い方を間違っていると思います。 まずどのようなニーズがあってそれを使うのかということを理解しなければなりません。 つまり、間違った器具というのはないと思います。 間違った使われ方をしていると思うんです。 LEDそのものはいいものです。LEDを間違った方向に使ってはいけません。 コントロールはいろいろなコントロールがあると思います。 そこで、何をコントロールするのかということを考えねばなりません。 色はあまりよくないけれども、あるいは調光はよかったけれども光を変えたいとかいろいろなことを変えたいということだと思います。 とにかく世界は変わってきています。 すべてのものが動いています。ですので、それに合わせて我々は同じようにコントロールしたいと思うように考えるでしょう。 |