| HOME>トークセッション>MARIOT EVENT 2006.10.30 P.1/2/3/4 |
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※ 以下の文章は、同時通訳の方によるものを文章化させていただいております。
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| Chou: 皆様方にまず最初に御礼を申し上げたいことがございます。 今回この非常に意味あるイベントに私をお招きいただき、ありがとうございました。 それ以上に、皆様方に私の経験の幾つかをお話できることを非常に名誉に思っております。中国語ではヤホンと言いますが、私が家にいないとき、皆様の家にいるというふうに考えます。 この皆様方を友人として、皆様とともにあるということに感謝申し上げたいと思います。 私はChou Lienと申します。 私は照明の分野に偶然に入ってしまいました。 学生のとき、週末に友人の仕事を手伝うためにオフィスに行ったとき、「Chou、月曜日の朝にもう一度来て、終わるのを手伝ってくれないか」と言われたんです。 そこで、月曜日の朝、行きました。 その時にそこでBrandstonさんは私に「パートタイムで仕事をしないか。」と言いました。 学生だったのですが、「もし働くのだったらフルタイムで働きたい。」と言ったんです。 そうすると、Brandstonさんは「それはすばらしい、ぜひとも。」と言いました。 「じゃ、どのぐらい収入を得たいか。」と聞かれました。「7ドルです。」と答えました。 随分昔でしたから、人々が給料をどれくらいもらっているか知らなかったんですが、7ドルでいいとそのときは言ったんです。 Brandstonさんは、「じゃいいよ、働いてくれ。」ということになって、私のライティングキャリアが始まったわけです。 そのときにはこれほど長い間仕事をするとは思わなかったのですが、とりあえずこの厳しい環境の中で生き残ってきました。 今日お話をすることは、「価値ある光環境をともに創造するために。」です。 遠藤照明さんの考えておられることに共感する部分が多く、このイベントでは私の考えを話させていただくことにしました。 together という言葉があります。これを強調したいと思います。 光環境というのは、1人がやるショーじゃないのです。 光のデザインというのは大きな環境の中でいろいろ違ったサブジェクトから構成されている複合的なものです。 フレッシュな風が入ってくるときに、窓を閉めてしまってエアコンをつけるでしょうか。いえ、そうはしません。 満腹でもさらに食べ続けますでしょうか。ほとんどの人は、いいえと言うでしょう。 暖かくて心地のいいときに、さらにもっとたくさん服を着ますか。いいえと言いますね。 物がよく見えているときに明かりをもっと欲しいと言うでしょうか。そうですね、わからないけれども、そう言うかもしれません。 どうして私たちは、同じような態度で、すなわち我々の生活のいろんな要素に対するものと同じように光を考えないのでしょうか。 日本の「明かり」という言葉があります。 「明かり」というのは穏やかな光です。 「明かり」は、「暗やみ」との関係で認識されます。 光の強さだけではなくて、光との関係の中で物を見ます。 この考え方を遠藤照明さんと共有しました。 私にとりまして、光というのは共存であります。 光は単体で存在するのではなく、ほかのものとの関係性の中に光は存在するというところに共鳴を覚えました。 人工の光がなければ、我々は自然に近い状態の中にいます。 我々は光を必要とします。 そのとき、どんな光が必要でしょうか、どれぐらいの光がどれぐらいの長さにわたって必要なのでしょうか。 こういういろいろな問題が出てきます。 それに対しての答えですが、我々は、次世代のライティングを創造するためのプラスのアプローチをとって答えたいと思っています。 それでは、BPIの背景を少しお話しいたします。 1966年にできました。以来、3000件のプロジェクトを世界中でやってまいりましたが、1980年には香港、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどアジア地域で事業を拡大していきました。 1983年には、台湾市場に進出し、私は若い時代のほとんどを台湾で過ごしました。 2003年には上海での事業を開始しました。 タワーだけではなく、博物館ほか大規模なプロジェクトをいろいろやってまいりました。 ![]() 2005年、会社を北京に設立しました。 これもホテルのプロジェクトはじめ、たくさんの照明のプランニングを行いました。2006年に広州の事業を初めて、華南のほうに進出しました。 こちらはシンガポールの写真です。 非常にたくさんのIFCの中のインターナショナルファイナンス、BFC(ビジネス・ファイナンシャル・センター)というところがありますが、こういったたくさんの高い建物のプロジェクトを手がけました。 これは南京、シンガポール、北京、これがパリです。 ワシントンDCにありますミュージアム、ラスベガスの4000室のホテル、マカオのホテルやカジノ、そういったものもやりました。 数々の仕事の中でよく考えますのは、同じことです。 もし、皆様方がBPIウェブサイトを見ていただいたら、このセンテンスはホームページに出てきます。 「光は自然界のすべてのものにエネルギーを与える。そして、美しさ、機能性を人がつくった人工の環境の中につくり出す。」 例えば建築スペース、インテリア、景観の中につくり出すわけです。 そして、チームで仕事をし、建築家、インテリアデザイナーあるいはランドスケープデザイナーをサポートするわけです。 次に地球の環境について話をします。 節約をするということですが、すなわち無駄を生まない、効率的にエネルギーを使うということです。 この考え方を全員で共有し、価値ある光環境を創造していきたいと思っています。 価値ある光環境とは、上質な光の環境をつくるということです。 そして、国際的な競争力を強めるためには、デザインというのは決してチャリティーではない、あくまでビジネスであるわけで、成功していくためにはどちらの方向に物事が動いていくのかということを理解する必要があります。これは我々の義務だと思っております。 それでは、そのことを幾つかの部分に分けて話していきたいと思います。 ![]() まず、天地創造より光は始まっています。 アジアの文化は、まず空を開いて、そして太陽をその中に維持していくという考え方ですが、西洋の考え方はもっと簡単です。 二つの指が触れることによって宇宙が創造されたと西洋では考えています。 光というのは陰と陽のサイクルの中でのエレメントであって、それが1000年の長きにわたってつないできたと考えています。 光は、我々の環境の中で、他の要素によってのみ認識されるもので、光だけでは光の存在は認識されないわけです。 光は我々の存在の根本要素です。また、光は我々の生活のすべての中で最大の要素であり、我々の命をはぐぐみ、それを続けていくための最大の要素でもあります。 光というのは、いろいろな人々や民族によって象徴的にとらえられてきました。 暗やみや、そしてまた悪霊を払いのけるシンボリック・エレメントとして考えられてきました。 光は、我々の存在のプラスの面を強調するものとして使われてきました。光というのはエネルギーに直結しています。 光は、我々が住んでいる世界のいろいろな様相を見せてくれます。 光は我々の思考を具現化します。精神を高揚させます。そしてまた、我々の芸術的な欲求を満足させます。 それでは、ここで少し光環境の要素とフレームワークについて話をしたいと思います。 光の環境の中には三つの違った分野があると思います。 一つは光そのものです。二つ目は、光をつくり出すということ、機器としての照明ということ、それから三つ目は、ライティングデザイン、光や照明のデザインという三つの分野です。この三角形の中に我々はいるわけです。 ある人はライティングデザインのほうに近いでしょうし、また別の人は、照明機器に近いと思います。 またある人は、光を生み出すことそのものに近い立場の人もいるでしょう。 でも、この三角形は必要であって、この三角形の枠組みの中ですべてを考えていく、その真ん中にいるということを考えています。 光は自然から来ます。また、人間がつくり出すこともできます。 自然と人工の光は共存するということです。 いろいろな形があり、我々の生活のすべての場に存在します。 光は、陰また反射をつくり出します。陰と反射は光を際立たせます。 光、陰、そして反射光、これがすべてエレメントとして一緒になって光環境を創造します。ですので、照明デザイナーとして我々は、ただ光だけを見る、陰だけを見る、また反射光だけを見るということではいけません。我々は光のあらゆる現象面を見て、そしてそれが全体として、その環境の持つ意味というものをつくり出すのだということを認識する必要があります。 光は、我々が見、理解し、感じるためのエレメントです。 光というのは物理学であり、生理学、そして心理学でもあります。 光は、生み出された後、我々の目がそれを見て認識をし、そして一緒になって共存していく、生きていくということになります。 我々は光を生み出し、また、光を器具に包み込みます。 光は、さまざまな手段で伝えられます。 ![]() 我々は光をコントロールします。 例えば、光が多過ぎるということであれば、この子供がしているように手でコントロールもします。 そして、光というのは科学と技術でもあります。 光を生み出し、伝え、そしてコントロールしていく、それが照明です。 我々は照明システムを研究します。 我々は照明技術の発展をフォローしていきます。 我々は、昼も夜も光を観察します。 我々は、光を見るとともにまた、陰も同じように観察をします。 我々は、自然な現象のみならず、光の意味、我々の周りの光、ほかのデザイナーが生み出した光についても観察をします。そして、ほかの人たちがデザインしたそこには何があるのかということを解釈します。 我々は日々の生活に光を取り込みます。勉強、買い物、娯楽、住んで、働くとき、光をともにしています。 照明デザインは我々の生活に光をリンクさせるアートです。 照明デザインは私にとってアートです。単なる物ではありません。 光と我々の日々のいろんな局面とのインターフェースを生み出すことが必要なのです。光の存在によってどのぐらい境界が消されていくのか、そういったことを考える必要があります。また、照明デザインは、十分かつ適切な光の提供ができなくてはなりませんし、高品質な光環境の提供ができなくてはなりません。 光は、建築、インテリア、エクステリアの環境を描写するためにも使われます。 この場合は、光は環境への配慮とともにあるということになります。 光は創造された空間の活性化を図るためにも使われます。 ですから、光は機能への配慮もともにあるということになります。 また、光は人をよく見せ、空間をより快適にするためにも使われます。 こういった場合、エモーションへの配慮とともにあります。 我々照明にかかわる者は、ともに、光環境を創造しなければなりません。 この我々というのは、建築家であり、インテリアデザイナーであり、都市計画者であり、景観設計者です。すなわち、光・照明というのは単独の行動ではないということです。また、照明デザインというのは、すべての光のニーズを一つのシステムにまとめるということでもあります。 これは我々が毎日の生活をどのように送っているのか、将来的にどうなのかという環境のシステムに基づいて、その空間に必要なものにこたえるという形でやっていきます。 毎日働いている、これは将来もそうなのか、あるいは家で働いているのか、どういった変化があるのか、素材は変わるのか、空間は変わるのか。 つまり、照明システムというのは、機能面での環境・空間でのニーズに基づいて、そのニーズに対応していくために必要で、いろいろな配慮をした上で光環境というものをつくっていく必要があるのです。 それでは簡単に、光環境がどのように発展をしてきたのか、そして、我々のこの世界のこの日本という地域ではどういうふうに照明開発のプロセスがあったのかということをお話ししていきたいと思います。 |