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Mariotトークセッション

光井:今、おっしゃられた事は、個々の建築としてではなくて、街の、都市の光の重要性をおっしゃっているのだと思うのですが、今回のマスターアーキテクトの仕事でも、個々の建築よりも、個々の建築の遠景が生み出す全体の価値、それが一番大事だという言い方をしています。

個々の建物がバラバラで形態ごっこというのですが、一人一人の建築家が自分の自己表現の為に設計してしまうと、寄せ集めになってしまう。
街に住むのは一般の方ですから、その街に住む方々が一番幸せになるように作っていかなければいけないとすると、やはり街は大きく全体としてとらえて、街を生かす建築を考えるべきだと思います。

光もやっぱり個々の建築で完結するのではなく、環境全体で見たときに外構を越えて調整をしなければいけないのですが、街の光がそこに住んでいる方にどういういい影響を与えるのか考えた時には、街全体で考えることは非常に大事だと思います。
敷地を越えて外構のコントロールをするのは日本ではまだ非常に難しいですけれど、今後の大きな課題だと思いますね。ぜひ、がんばって欲しいです。

内原:ありがとうございます。
先ほどチラッとふれていただきましたが、今回のプロジェクトでプラタナスの木の移設でものすごいトレーラーで運ばれたようですね。樹齢何年でしたか?


光井:70年です。島にはもとは都電が走っていたのです。
その当時からあそこにあったプラタナスで、70年前に外来種として日本に初めて入ったんです。

ランドスケープの山本さんによれば、おそらく日本に自生したプラタナスの第一号だと言われています。
それはやはり切ってはいけないだろう、70年前のものを今から作れない訳ですから絶対残すんだ、ということで事業者を説得して何とか残そうとしました。
移動するのに1,700万円もかけている訳ですから、相当なものですよね。


内原:そうですね。金額はもちろんさることながら、いろんなそれぞれのスペシャリストがもっているそういう価値観を乗せるテーブルがあるというマスターアーキテクトという作業の大切な役割を痛感しました。

光井:今おっしゃられたので思いましたが、それぞれの分野のプロフェッショナルを集めて、それをコラボレーションさせて、より高い価値をコミュニティーのために生み出す、ということが非常に大事だと思います。

建築家が一人でやってしまうと、例えば私が見よう見まねで照明計画をしたとするとですね、ある程度はいけると思いますが、やっぱり最高レベルにならない。
最高レベルのプロフェッショナルが集まり、それぞれの持ち味を最高に出してこそ、次の世代あるいは世界から評価されるようなものになっていくと思いますね。
そのものを作る作り方も大事だし、そのプロセスも非常に大事と思いますね。
照明もランドスケープもそうですが、優秀なコンサルタントをちゃんと作っていき、それをうまく束ねていい建物をいい街を作る。
それを積み重ねることによって日本の街はよくなっていくと思いますね。


内原:そうですね。コラボレーターの一員としてクライアントもですね。

光井:もちろん、クライアントもその一部となる訳です。
もう一ついいですか?
ガイドラインは、今回すごく細かく書きました。
それは一つは、ガイドラインがなかったということがあります。
細かく書いた時には、運用の方法が非常に大事だと思っていましたし、ガイドラインの中で、ある程度のデザイン提案をしているのです。
そうすると実際に設計する方は、例として出ているデザインを越えないといけない、と思うところがあるので、これは設計者の努力目標であり、これよりいいもの出しなさい、というメッセージが入っているという様に思っています。


内原:そのことは、説明されている時にビンビンと感じました。
プロジェクトの中でも逃げ場が無いんじゃないか、という迫力のあるものでした。
そういう権威力が無いと実はなかなかプロジェクトの成果が出ずに、結果的にこういうものか、と終わっていくことが多いものです。

やっぱり結果を残しているものというのは、先ほどのお話では結束力というかもしれませんが相当な力で引き上げられている様に感じます。
大変楽しみなプロジェクトだと思っております。

今日はどうもありがとうございました。


光井:続けてがんばりたいと思っております。

内原:皆さん、今日はどうもありがとうございました。





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