HOMEトークセッション>MARIOT EVENT 2005autumn TOKYO P.1/2/3/4/5
Mariotトークセッション

光井
今、おっしゃられるように、空港のターミナルですから自然光の取り入れ方が非常に大事です。
昼の情景と夜の情景ということもできると思うのですが、昼の自然光をどう演出するかということは、かなりサイエンスなのだと思います。
我々はできるだけ自然光を取り入れたいし、取り入れるにしても大きな巨大なスカイライトではなくて、細やかなスカイライトが重なりあって自然光を取り入れるということが好ましいと考えました。

日本の建物ですと光の取り入れ方は、少し細やかであったり、透ける光であったり、と日本的な雰囲気の光を作ります。
それをふまえて見ていただきますと、細い光がずっと重なりあい、ガラスの部分に光が反射しているのがお分かりいただけると思うのですが、これはターミナルの屋根の光がガラスに反射しているのです。
それがこう重なりあっているということが非常に大事だなと思います。

内原:ありがとうございます。

光井:これはコンコーススペースから中央のアトリウム空間を見たところです。
屋根がほぼ45度の形で傾いているのが見ていただけると思いますが、この傾きの差によって空間の雰囲気が非常に特徴的なものになっています。
この先端には構造体がテンション構造でできているのですが、構造体のキープポストの先端にはLED照明がつけられております。この照明がずっと連なっていきますと直線ではなく、ゆるやかな曲線を描いた形になっていますので、これもまたまたおもしろいかなと思っております。

セキュリティーゲートの入り口は、光天井と光壁によって分かり易くしています。
ターミナルは初めて来られる方にとって、分かり難い点が多いものですから、できるだけ分かり易いと言うことが空港ではたいへんに重要です。よって、セキュリティーゲートの入り口を光でちゃんと見せるということを行っております。

それから緑色のバンドがございますが、こちらの方は、光に色をつけて商業スペースであることを表現するという構成にしております。
全体的にはこのあたりは、光によって雰囲気を作るという内原さんの領域になって参りますけれど、かなり我々も注意して作っております。
それから正面に先ほど話した千住博さんのアートがオブジェクトとして上からつるされておりますが、そのアートがアトリウム空間の真っ正面に見えてきます。

ターミナルの一番端からも真ん中のオブジェクトが見えます。
このオブジェクト自身が非常に日本的な雰囲気をもっておりますから、外国の方が来られてもおそらくここは日本だな、香港や韓国とは違うなという事がはっきり分かると思っております。
もちろん露骨な日本主義ではないのですが、空港のポイントとして日本の雰囲気を感じさせるということは大変に重要なポイントであるとずっと考えておりました。

内原:大変興味ある話なので、時間は迫っておりますが聞いてしまいますけど、空港というのは、グロバールスタンダードが求められます。
シーザー・ペリ氏と光井さんとお仕事されていて、今回で画期的な空港ができたと私も思いますが、例えば日本の空港の特徴として情緒づけをすることなど、そのあたりコラボレーションされるなかで、どんなご苦労がありましたか?


光井:ペリー自身もアメリカ大使館を設計してからずっと日本で継続的に仕事をしておりますけれど、彼も日本が非常に好きなのです。
彼の視点は、日本人が日本の建築を作る、ということ。
それはストレートで非常にわかりやすいのですが、外国人の目で見た日本をつくる、ということも非常に面白いのではないかなと思います。
もちろんその時には、我々がアドバイスしたり、議論をしたりしながらつくっていく訳ですけれど、その時には日本人だけがつくる空間ではなくて外国人と一緒に共同してつくります。
これによって新しい価値が生まれる。
もともと色々な新しいアイデアなどは文化の交差点に生まれやすいということもございます。

我々は積極的に国際コラボレーションを行って、新しいイメージを作り、それからまたこれまでは知られて無かった日本の良さを引き出していく。その為にはやはり色々なコラボレーションが必要だなと思っております。

内原:ありがとうございます。

光井:これは二階のラウンジから見下ろしたところです。
本当にフワッとした感じの光の空間になっております。
オーナーさんも大変喜んで下さいますし、日本の顔にふさわしい良い空間ができたとご評価いただいております。
まさに本当に日本建設技術の質の高さといいますか、そういったものがあって初めて、見た時の完成度につながるのだな、と実感しております。

現実的にこういった建物をアメリカで作ろうとすると、かなり困難極まるほど屋根がローテーションしております。
トラスの部材の寸法が全部違い少しずつ長くなっていきます。
トラスの長さを調整しながら、それから屋根の実際の線で結んできますと屋根の長さが変わっていきますから、それによって部材の長さが全部変わってくる。一見シンプルに見えるのですが、高い建設技術が要求されていると言えると思います。

ターミナルを飛行機が着く側から見ると、ガラスのチューブによって構成しているのが分かります。
ガラスのチューブを三枚に分設させて、それを三枚折り重なるように構成しております。
飛行機が着きますと最初にこの空間が見えてきます。
中の少し薄暗いといいますか柔らかな光の雰囲気と、鉄骨の足下の空間とが強く光っておりますがまさにこの辺は内原さんが色々提案されて、モックアップを何度も作りながら、繰り返し繰り返しマスタニングされた所であります。

当時社長だった門脇さんが非常に建築に興味・関心が多岐ということと建築の知識があり見る目をお持ちであった、とうことが実は空港のデザインに大変プラスになったと思っております。

設計期間中は大変だったのですが、光のモックアップを作るだけで何ヶ月もかけて何回も何回も調整をいたしましたし、それからまた彼が、他の世界中の空港を見ておりますので、例えばパリのシャルルドゴール空港と比べて今回の空港がそれよりレベルが上かどうかと指摘をする訳です。
そういった評価をされますので、設計者としてはその分、非常にやりがいがあったと言えるのではないかと思っております。
そういうクライアントのご理解と励ましがあってなんとか辿り着いたのだろうなというところもございます。

これは到着コンコースです。
お気づきでしょうが、天井高が非常に高い。
これはなぜかといいますと、ここにブリッジができておりますが、出発の方はこのブリッジを通って飛行機のターミナルの方に行く訳です。
到着された方はこの下のレベルに入っていき、その後で動く歩道を通って出ていきます。

記憶に比較的新しくございますけども、ANAの乗っ取り事件で機長が殺された事件がありましたが、それ以来、国内空港であっても出発と到着を分けようという動きがかなり強く出て参りました。
その第一段として羽田空港としては、出発と到着を完全に分離し、セキュリティーの分離を行っています。
それによって建築的には非常に背の高いおもしろい魅力的な空間が出てきたということもございますし、その分、内原さんも照明デザインの力を発揮していただける場所がここに生まれたなというところもございました。


内原:はい。

光井:昼間にブリッジからコンコースを見通すと、これはできるまで予測していなかったのですが、外の光がこぼれて入っています。
真ん中から空間を見ますと、あたかも未来イメージで大きな円形の空間があるように錯覚するのですが、これも長さが数百メートルありますので、この長さがあるためだと思います。
それからこの部分がグリーンに光っているのですが、これはブリッジのガラスの手すりが重なりあっていて、ガラスの緑の色が見えているためです。ややこうシュールな感じの空間になっておりますけれども、見通しますと本当にパーステクティブが一点に集まる感じが非常にダイナミックに見えてまいります。

模型でも色々なスタディをしました。
構造体、この天井の高さ、実際にははねあげで、最終的には曲面で作っております。
これはコンコース部分の断面のスケッチです。



地下二階からまっすぐエスカレーターで二階まで上がって参ります。
一階部分が到着階、二階が出発階でまっすぐ入ってゲートに行く、という形になっています。新しくコントロールタワーができますと、アトリウム空間は実は無くなってしまうのですが、今あるコントロールタワーの高さですと建物に高さ制限があります。
斜めの線が引いてありますが、実は中央アトリウムの屋根の形は、コントロールタワーから飛行機の尾翼が見えないといけないからなのです。
尾翼に航空会社の名前が書いてありますので、コントロールタワーから必ずそれがちゃんと視認できるということでこの視線の制限線が決まっています。
それによってこの中央部については建物の形が決まっているということがございます。
新しくコントロールタワーができますと制限線が無くなってしまいますので、実はどんな形でも良かった、ということになるのは、やや残念だな...とは思っております。


内原:ふんだんに光があふれている空港の中心にある空間が、ライトコーンですが、この空港の商業ゾーンは長いエスカレーターで一直線上につながる配列になっているのですけども、その辺は非常に特徴的な空港ということがいえるのですか?

光井:そう思います。地下二階からまっすぐ行ったその先は、先ほど千住さんの天井画のあったところですが、そのあたりは全部ショッピングセンターになっておりますけれども、そこでショッピングをしてお土産を買っても十分間に合う時間帯に飛行機に乗れる、というほど本当に日本はセキュリティプロセスが大変短いのです。
また、十分前まで飛行機が待っていますから、社会システムの効率の良さ、といいますか、日本のシステムの非常にすばらしいところだと思います。
アメリカですと一時間前にはセキュリティーをとってないと危ないところもありますね。


内原:アメリカは気が気でなくて、しかも買い物もしていられない。日本はその点優れている。

光井:優れていますね。

内原:もちろんシンボリックな場所でもありますが、ライトコーンの役割は、商業と密着していて、あたかも商業の為の空間にもみえてくる。
空港の建築、色、エンターテイメントというか来た人が楽しめる、という風に変わってきているともいえるんですかね?


光井:空港の設計をしている時に「空港は都市だ」という言い方をしていました。
コンペの時からそういう言い方をしているのです。
空港に来て、ホテルにお泊まりいただく、例えば結婚式をやってもいいでしょうし、色々な日常品を買ったっていいでしょう。
飛行機を見ながらレストランで食事をするとか、あるいは、恋人同士のデートのスポットになったっていい。
そういう生活に必要な機能が実はこの中に全部つまっていますので、一日来て遊べるエンターテイメント施設であると見ることもできます。
現実的に散髪屋だってマッサージだって何だってありますし
(笑)

内原:(笑)

光井:これは設計の段階で作りました模型写真です。
先ほどからの光の雰囲気とかなり近いのではないかと私は見ています。
上から落ちる線上のスカイライトの雰囲気とか、真ん中のライトコーンの雰囲気とか、相当近く再現できていると思っています。
床のパターンも当初のデザイン通りに、かなり忠実に実現できた、と思っています。
私達は模型を作る時は必ず色を使って非常にリアルな模型を作りますけれど、こういう風にかなりリアルに作ると空間の雰囲気は相当現実的なものと一致してくると思っています。


内原:CGでは計れないものですから、実際に自然採光が入って、床の暖色系の色がもう一回天井にバウンドしている様子などを模型でもって確認しました。

光井:おっしゃる通りですね。

内原:はい。

光井:これは構造体の模型です。
真中部分の構造体の一片を作ったものですが、超天張構造でこのスカイライトの構造体を支えております。

キングコストという風に呼んでいますけども真ん中の鉛直の構造体とテンションのケーブルの部分。この交点のところにLEDの光の照明がつけてございます。
それは、ずっとつながっていくと、ゆるやかなSカーブを描きながら最後まで連続した雰囲気ができている、という感じです。
これは構造模型ですので比較的白い模型になっておりますが、空間の雰囲気を理解してもらうために、こういったものを使ってクライアントにプレゼンテーションしております。
同じように構造体をいれながらかなり忠実につくっておりますので、現実的にほとんどこれと同じ形で実現しております。

こちらの屋根が途中までしかできておりませんが、現実的には2009年を目標にこの屋根をずっと連続していくことになるだろうと思っています。
真ん中のチケットコンコースからアトリウム空間をみたところですね。
この部分は透明ガラスで、レストランが入った場所になっております。
ガラスの壁が少し内側に傾いた形になっています。
これにより、夜、下から見上げた時に中のレストランの光が天井に映ってきます。
それがきちんと見えるということも大事だろうと傾いたデザインにしています。

空港は昼の存在も大事なのですが、照明デザインの持っている力といいますか、夜の雰囲気も大変大事だと感じております。
この第2ターミナルの色につきまして、ブルーの色で夜の風景の中に浮かび上がる為には一体どうしたらいいのか、ということで散々モックアップを作りました。
パネルの色を薄いブルーにしたり濃いブルーにしたりと、いろんなことをやりながら先ほど申し上げた門脇社長と一緒に見ながら何度もモックアップをつくっては決めていきました。
波形状のキャノピーの屋根がこのように見えておりますが、ここはバス・タクシーが到着する場所になります。
この波形は少し柔らかい波のイメージですとか海のイメージですとかそういったものをイメージした訳ですが、夜になりますと光が下からアッパーライトで照らされておりますので本当に幻想的な雰囲気になっております。
中央アトリウム空間の夜の風景です。
昼間は、やや反射ガラスになっておりますので中があまり見えにくい感じになっておりますけれど、夜になりますと中が光と一緒に外に見えて参ります。

それから建物のフィンと呼んでおりますけれども、屋根に胸飾りのようなものを付けておりますが、これにおいてもちゃんとライトアップして、車で到着される方に夜の雰囲気もきちんと表現する、ということをしております。
実際はもっとブルーに見えますけれども、ここに千住博さんのアートが白く映っております。この中央部分はバスターミナルになっております。
この天井の部分は、実はガラスを構造体の下に張り付けた形で表現しております。
従ってメタルの感じに見えておりますけれど、実際は全てガラスであり、構造体がそのガラスの屋根の上に配置した構成になっております。


内原:コーン部分の屋外用スポットがガラスの上に設置される、という形で、屋根面が本 当に一枚のガラスでできあがっている状態ですね。

光井:そうですね。

内原:ライティングの話を少し補足します。
実はこの羽田のお仕事は、様々なエキスパートのコラボレーションによって進んでまいりまして、とりわけ社長とのコラボレーションというのが一番大変なテーマだったと思います。
現場の竣工が本当に大詰めを迎える中でも、光井さんや松田平田の中園社長がパネルをもってプレゼンテーションされておりました。
ライティングも実はそのクライアントさんから大変高い関心を持っていただいておりまして、ライティングのコンセプトのご説明をさせて頂く機会もありました。

光井さんより先ほどご説明していただいた空港の機能として、ゲートというサインがある代わりに視覚的にライトがある。あるいは商業施設のフロントビューとしてもただ看板が露出してくる訳ではなく、空港機能として統一的な光があってその奥にサインがある、というようなことで、実は今までにないヒエラルキーも構築されており、そのことが全体的に光の良質を作っているということも大きな特徴であります。

先ほどもこのトークが始まる前に光井さんとお話したのですが、一番ダイナミックで魅力的なチェックインロビーは、昼と夜が激変する方がいいか、とけている方がいいのか。アメリカでは割と夜は昼のように作るというのが主流と聞いたのですが。


光井:おっしゃるように、昼間にスカイライトから光が入ってくるとしますと、夜はスカイライトの上に人工照明をつけてそこから光が入ってくるように演出します。
それからランドスケープについても、普段は太陽ですから木の上から光がきている訳ですが、夜の情景についても下からアッパーライトをするのではなく、上から光を照らしてあげる、という様にできるだけ昼と夜をあまり変えない。
もちろん人工照明ですので当然違って見えますけれど、基本姿勢としてはあまり変えないのが比較的主流だったような気がします。


内原:ぜひ日本は、昼と夜の二つの魅力をもって建築をとらえていきたいと思いますけれども、今回自然採光がたくさんあるというのは、経済的なことで電気消費量にも反映されていて、ロビーの明るさが照明としてはすいぶん軽減されています。
そうは言いましても、先ほどのスピンをしている先端の照明ですとか、それからアッパーライトなど昼間に必要な照明もたくさんあるわけであります。

光井さんと建築で進められているモックアップを通じ、光のイメージを伝えるということも繰り返されましたし、事前の模型スケールでの照明チェックなど何回も繰り返しながら、ようやくこういう形にたどりついています。

すみません、私から訂正させていただきますけれど、チェックインロビーのスカイライトの先端はLEDではなく、メンテナンス上、通常より長寿命のセラミックメタルハライドランプを光源とした光ファイバーを使用しています。


光井:すいません。

内原:いえいえ。ごめんなんさい。LEDとファイバーの違いでございます。
ライトコーンについては、商業施設の玄関でもあり、チェックインロビーの中心的な空間で、さらにそこにアートが加わって非常に空間にダイナミズムが生まれました。照明の調整も何回も行われ、最終形が実現しました。
昼間の明るさと、それに反して、夜、照度がおちていった後にどうやって印象的な光を残しつつ、しかも機能的であるか、というあたりは非常に苦労したところです。
巨大な吹抜けのエスカレーターの照明は、現場で何回も調整をいたしました。
光源はスリム系の蛍光灯ですので定期的なメンテナンスはもちろん必要になります。

それから到着ゲート。
空港に降り立った時に最初に感じる空間であり、最初に見る空間というもので、ものすごく重要だなと思っておりました。
どちらかというと今までは非常に機能的で画一的だった日本の空港ですけれども、今回、この到着コンコースは非常に画期的な空間だと感じます。

このイメージ図ではお気づきのように、天井にダウンライトがございません。
結果的にダウンライトがついたわけですが、我々はこのダウンライトを付けずに進めたいということを力説していました。
光環境としては、無くても大丈夫だったのですが、到着コンコースはセキュリティー上、安全面の非常時に備えてということで最終的には取り付けることになりました。
このように現場できめの細かい討議とチェックが繰り返されてきた訳です。
このライトコーンの大きな滝の照明に関しては、別に大きな倉庫で空間を借りて、そこで何回もライティング調整をしながら様々な実験を繰り返して進めてまいりました。

機能、経済性ということで特徴的なことというのは、羽田というのはツインのターミナルでして、東側がもう十数年前に完成しており、今回の新しいターミナルというのはどんどんお金を使っていいよ、ということは決してなく、経済性というのは前例のノウハウを生かしつつ、条件も非常に厳しいものが提示されました。

例えば、出発コンコースの蛍光灯の数は、基本的に元の数と同じにしよう、と言われ、「ライティングデザインとして何をやればいいんだろう」と悩みましたが、巨大な空間でランプのメンテナンスと考えると、簡単にはランプの本数を増やせない。そういった背景の中で、我々としてはどうやって空間をより機能的で、斬新、そして空港らしい空間にしていくかということで、提案をさせていただいています。

チェックインロビーの光には、アップライトが使用されていますが、その光が光井さんからご説明のあった屋上空間にも洩れでてきます。
このように昼間はイン、夜になると中からにじみ出るといった「光の仕掛け」もうまく利用しながら、この屋上が夜も非常に落ち着いたいい空間になっております。

こういう羽田のような建築の中で、ライティングデザイナーという我々も今はほとんど人工照明に軸足をおいていますが、昼間のライティングも含めたスペシャリストが要望されるだろう、と思います。
日本もアメリカのような仕事になっていかないといけないと思いますけれども、そのあたりのライティングのスペシャリストという意味で、光井さんが抱かれているイメージというのがありますでしょうか?

光井:今、内原さんがおっしゃられたように、今回の羽田をやっていて、昼間の光のおちかたは、非常に大事だなと思いました。
特に我々は建築家で昼の光を扱うわけですが、非常に客観的な視点で、光のあたり方を昼の状態できちんとアドバイスできる人が必要なのだな、というのを実感しました。

我々も昼の光については非常に関心をもっていて、我々なりに専門家という風な気持ちでもいるのですが、非常に大きな空間であったり、光の入り方が時間によって刻々と変わったり、昼の情景と夜の情景が同じであったり、それ以上に関係性が非常に大事と考えた時には、時間の流れと光の関係といったものをとらえていかなきゃいけないのだな、ということが大変よくわかりました。
だから、そういった意味で内原さんにも昼間の照明・光について、ぜひ色々アドバイスをしていただけたらいいなあと思いました。


内原:一日を通じて、光というのは常に変化する素材なので、実はどこをとっても一定の環境というのは無い。そういった光の変化を、建築や様々なクリエーターと一緒に見ながら、時間によって空間が変化するということを前提に考えることがずいぶん大きな事だなと思いましたね。

羽田についてタップリお話しいただいたので、次のプロジェクトに進みたいと思います。