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特派員報告

pin1.gif (132 バイト)2050年へ向けて,日本も光の量から質を求める時代になってきました。

 照明器具は豊かな環境をつくるための道具でしかありません。
夜、エコロジカルにしかも街の景色をととのえる光が必要なのです。
そういった意味の手法としては次のようなものが考えられます。
maru.gif (134 バイト)昼とは違う新しい景観づくり
maru.gif (134 バイト)高品質な光(高演色・低色温度の計画)
maru.gif (134 バイト)光のうつろいのデザイン(時間のデザイン)
maru.gif (134 バイト)エネルギーを考慮した照明計画
maru.gif (134 バイト)(照明器具は見えず建築自体が光輝いてみえる)建築照明
 そして、そのような基本理念に従った照明計画の実例として、私達LPAのプロジェクトを幾つか紹介します。


maru.gif (134 バイト)昼とは違う新しい景観づくり

 風の塔(横浜駅前)

昼間はアルミ色のシリンダーの排気筒ですが、これが夜になると風の強さや方向を読みとり、コンピュータが操作し、ランダムなパターンでライトアップされます。

maru.gif (134 バイト)高品質な光(高演色・色温度の計画)

 東京臨海副都心

埋め立て地全体の計画ということで道路の種類を細かく整理、それにあわせて光源の種類や高さを区別。
20年後30年後の光をイメージし、全体的にあたたかみのある光にて計画。
また、目線に光がはいらない工夫(ストリート・ウオッシャー)や道路に埋めこんだ光ファイバーや発光ダイオードによる光の動きも施されています。

maru.gif (134 バイト)光のうつろい(時間)のデザイン

 新宿アイランドタワー

光だけでなく、香・音・緑・環境の道具まで,細やかな時間のプログラムに合わせた場面の転換が行われています。
一日の中で、ウイークデーとウイークエンドで、一年間のなかで光が変わり、光によって時間の流れをつくっています。
これは今後、都市全体にも活用できることだと思われます。


 横浜クイーンズスクエア 

均一ではない陰影のある空間を構成、光のカーペットの時間による敷き換えが行われています。(夜が深まるにつれて、光の効果が変わっていきます。)


maru.gif (134 バイト)エネルギーを考慮した照明計画

 JR京都駅

建築素材がグレーにちかい石であるということにも起因しますが、京都と いう土地柄「陰影礼賛」の考えをとりくみ、適度な陰影のある空間をデザイン。
ただ均質に明るいだけといったエネルギーの無駄を省き、機能照明に徹することで結果60%のエネルギー削減となりました。 

maru.gif (134 バイト)(照明器具は見えず建築自体が光輝いてみえる)建築照明

 新宿タカシマヤ

外からのライトアップではなく,建物自体が日本的な行灯となり、中から発光するイメージを計画した。

 東京国際フォーラム

感じる明るさ感、気持ちのいい空間を演出。
壁面を明るくする各種のウオールウオッシャー効果を活用した。
床面照度が低くても,壁面輝度が上がれば人は明るく感じるものです。
また、建築照明(光床・光壁・光天井など)を多用。照明器具は見えず、建築自体が輝いて見えます。


pin1.gif (132 バイト)終戦後

日本では明るさ不足の世の中から部屋の隅々まで明るくなる蛍光灯が住宅にまで流行。
maru.gif (134 バイト)50年代から60年代 照明はただの電気でした。
maru.gif (134 バイト)70年代 照明は家具の一部であり,照明器具のデザイン重視でした。
maru.gif (134 バイト)80年代 照明は光の性能論が重視されました。
maru.gif (134 バイト)90年代 照明は光の景色をつくることが役割となりました。


pin1.gif (132 バイト)そして21世紀

照明により気配をつくるのが大切な役割となってきました。
そして今後、照明はやすらぎであり、芸術であり、治癒(セラピー)であったりしていくのかもしれません。

その中からなにを選択していくのか、その「目」を養っていくのが私たちに今後求められていると思われます。

そのためにも、「現状を見る」ことが大切であり、日本もフランスのリヨンのように市民と行政とそして照明デザイナーが一体となってその土地土地にあった照明文化をつくっていきたいと願っています。

「光は素材である。」
「照明器具は道具である。」
「輝くものは照明器具ではなく,建築であり街である。」
「光のデザインは時のデザインである。」 



今回,面出氏のお話をうかがって,外に出ていろんな光を見てみよう。
心地よい空間を体験し、私たちひとりひとりも選択の「目」を養っていこうという思いに駆られました。


そんな思いを胸いっぱいに、MARIOTくんは熊本をあとに東京へ帰途。
実はその足でお話の中にあった「東京国際フォーラム」「新宿アイランドタワー」を見にいきました。

面出氏が積極的に取り組んでいらっしゃる建築照明・光のデザイン、また「照明探偵団」の意味が少しわかったような気がしました。


→ LPA/照明探偵団(http://www.lighting.co.jp/)
へのリンク



今回のセミナーは長崎は総合電機販売株式会社、株式会社遠藤照明主催、
熊本は熊本県設備設計協会主催、飯塚電気工業株式会社、本田電気株式会社、株式会社遠藤照明協賛にて開催させていただきました。



pin1.gif (132 バイト)面出 薫(めんで かおる)氏プロフィール

照明デザイナー
(株)ライティング プランナーズ アソシエーツ代表
照明探偵団団長
 
日本建築学会,日本照明学会,北米照明学会,都市環境デザイン会議,
日本商環境設計家協会,日本デザインコミッティ会員
東京芸術大学,女子美術大学,武蔵野美術大学,沖縄県立芸術大学,
東京大学,非常勤講師
 
1950年 東京生まれ
1977年 東京芸術大学大学院修士課修了
1990年 (株)ライティング プランナーズ アソシエーツを設立
1990年 照明探偵団を結成

「大阪ワールドトレードセンター」「京都市コンサートホール」「東京国際フォーラム」
「新宿高島屋」「安曇野ちひろ美術館」「臨海副都心シンボルプロムナード」
「横浜クイーンズスクエアー」「JR京都駅」などの照明計画を手がける。 

1996年 日本文化デザイン賞,1997年 毎日デザイン賞受賞。
その他,国際照明デザイン賞・優秀大賞,国際照明デザイナー協会・最優秀賞,
日本照明学会照明普及賞など多数受賞。

著書に「あかり楽しんでますか」(東京書籍),「あかりと照明の科学」(彰国社),
「照明探偵団SD別冊」(鹿島出版会),「あなたも照明探偵団」(日経BP社)など。
「光のデザインヴォキャブラリー/LPAの仕事 1990−98」
   SD9808号(鹿島出版会)1998年8月1日発売!


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