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特派員報告

フィンランド 自然光の取り入れ方

今回の特派員報告はフィンランド首都ヘルシンキです。
日本でも大人気の北欧デザインですが、フィンランドもアルヴァル・アアルトをはじめとする代表的なデザイナーを生み出した国の一つです。
「森と湖の国」と呼ばれるフィンランドの光環境とは?
印象に残った自然光の取り入れ方を中心に、ご紹介したいと思います。

ヘルシンキはフィンランド南端に位置しますが、それでも緯度は東京の36度に対して60度。
長い冬は極端に日射時間が短くなります。
逆に夏は短いですが白夜に近く、太陽は長時間顔を出します。
そのフィンランドの光環境として、今回最も印象的だったのは、この短い夏の日光を存分に取り入れるためのトップライトです。
長く暗い冬に備え、太陽の光を取り入れる工夫のあらわれかと思いますが、商業施設から住宅まで、いたるところにトップライトが採用されていました。

駅舎の屋根。

照明器具も見えますが、昼間は点灯されていません。

ヘルシンキ現代美術館キアズマ。

三角形の天井にガラスが張られています。
白い壁面に太陽光がよく映えています。
ショッピングモールの吹き抜けにも大きなトップライトが設けられていました。
天井の青が太陽の光で、下に反映されていました。
こちらは書店のトップライト。
3Fの天井からの太陽光が、1Fフロアにくっきりと輪郭を落としています。
書店でこれだけの採光をとる設計は驚きでした。
退色などの影響も気になるところではありますが、吹き抜けの開放感が強調され、ついつい長居して、たくさんの本を選んでしまいそうです。

こちらのトップライトは照明器具がセットになっていました。
こちらは昼間も点灯されていましたが、もしかしたら計画当初は、昼の自然光と夜の人工光の使い分けだったのかもしれませんね。


テンペリアウキオ教会は“岩の教会”とも言われ、頑丈な岩の中にあります。
荘厳な空間にぐるりとめぐらされたルーバーの隙間から、空の青が垣間見えます。
岩肌に落ちるルーバーの影が、岩の輪郭と相まって面白い表情を作り出しています。
円形の天井に設置されたスポットライトは、主に壁面やパイプオルガンなどに照射されているようです。

このようにフィンランドでは、太陽光をふんだんに取り入れた建築が数多く見られました。

また、フィンランドは非常に自然光が美しい国だと感じました。
太陽が常に低い位置にあるため、フィンランドの地上に届く光は強く長い影を落とします。
それが様々に、光と影の造形美を作り出しているのだと思います。